新数学演習の使い方・レベル徹底解説

数学

難問しかない?100%が難問と噂の『新数学演習』その全てを解説

 

 

もしかしたらこの記事はあなたの役に全く立たないかもしれません。 

 

いや、言いすぎました。 

今回紹介する問題集をあなたが使うことはない可能性が高いです。 

 

数学の問題集の中でも頂点の位置に存在する問題集 

 

大学への数学 新数学演習

 

ほとんどの受験生が取り組むことのない幻の問題集。 

この記事では『大学への数学 新数学演習』(以下、『新数学演習』)について話していきます。 

 

この記事でわかること

  • 大学への数学 新数学演習のレベル
  • 『大学への数学 新数学演習』の問題数
  • 『大学への数学 新数学演習』の使い方 

   

この記事を書いた人

中原 遼太郎

九大受験に特化した学習塾『竜文会』代表

『竜文会』を開校後、初年度に国立大医学部や九州大学に合格者を輩出。2年目には旧帝大医学部にも合格者を出す。
九州大学医学部医学科に現役合格した経験を生かして独自の指導法で指導

ラ・サール高校卒業 高校入学組主席・学校賞受賞
九州大学医学部医学科卒業

・九大オープン 医学科数学1位 
九大2次試験 数学9割↑ 
・『新数学演習』経験者 

 

 

 

『大学への数学 新数学演習』とは

では、『新数学演習』とはそもそもどんな問題集なのでしょうか? 

「大学への数学ってことは、数学が好きな人が毎月買ってるあれってこと?」なんて思ってますか? 

まずは、簡単に『新数学演習』を紹介していこうと思います。 

   

『新数学演習』は先ほども書いてある通り、大学への数学が出版している問題集です。 

でも勘違いはだめ。 

毎月発売される月刊の本ではありません。 

 

『大学への数学』は月刊、『新数学演習』は年刊!間違えないで!
『大学への数学』は月刊、新数学演習』は年刊!間違えないで!

 

クラスに毎月大学への数学買っている人いませんか? 

数学大好きな人! 

 

たま〜に高校で毎月『大学への数学』を配布しているところがあります。 

正直頭がわるい。 

毎月『大学への数学』に取り組むって相当余裕がある生徒じゃなきゃ無理。 

それなのに毎月無理矢理配布するのは、ただの在庫処分(笑) 

 

『新数学演習』は臨時増刊として、毎年10月に発売されます。 

まあ、毎年発売されるといっても中身はそこまで変化はありません。(→後述) 

まあ、毎年新しい版が出る数学の問題集です。 

 

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『大学への数学 新数学演習』のレベル

では、いよいよ『新数学演習』の紹介に入っていきましょう。 

まずは『新数学演習』のレベルから話していきます。 

 

いったい、ほとんどの人が必要ない問題集ってどのくらいのレベルなのでしょうか? 

想像できますか? 

 

『大学への数学 新数学演習』の難易度

まず、『新数学演習』の難易度ですが、 

難易度はトップクラスの中でもトップクラス!!! 

 

具体的には、入試発展レベルです。 

 

『新数学演習』の難易度は最高レベルの入試発展!
『新数学演習』の難易度は 最高レベル の入試発展!

 

難関大学の入試で出題される問題の中でも、難しめの問題がたくさん掲載されています。 

 

模試で「あ、この問題は解けないな」とか「この大問の平均点3点って、、低すぎ」なんて経験はありませんか? 

『新数学演習』にはこのような問題が載っています。 

 

まあ、結論からいってしまうと、 

入試の合否を全く左右しない多くの人が解けない難問を集めた問題集です。 

 

それにしても『新数学演習』って名前が凄くありませんか?

『ハイレベル』とか『難問』といった言葉を全く使っていないのに、貫禄があるというか、、(笑) 

『新数学演習』というネーミングセンスも素晴らしいなぁと高校生ながらに思いましたね。 

 

『大学への数学 新数学演習』で目指せるレベル

そんな難問ばかりを集めた『新数学演習』に取り組むことで、あなたの数学のレベルはどこまでいくのでしょうか? 

終わらせることができたら、きっととんでもないことになる予感! 

(まあ、終わらせることができたらですけど、、、) 

 

  • 東大‥8割〜 
  • 九大‥満点 
  • 地方国立大‥満点 

 

まあ、『新数学演習』までこなすことができたらほとんどの大学で満点を取ることができます。 

といっても、九大とかを受験する人で『新数学演習』を終わらせる人なんていないですから、実際に証明されているわけではないですが(笑) 

 

でも余裕でどの大学も満点が狙えるし、そもそもこのレベルの演習までは必要ない

っていうのが正直な感想ですね。 

 

 

『大学への数学 新数学演習』の問題数

どのくらいの難問が掲載されているのでしょうか? 

『新数学演習』に取り組むと、何問くらい難しい問題に取り組むことができるのか? 

ワクワクしてきていると思うので、書いておきましょう(笑) 

 

単元 問題数
数と式、方程式・不等式 17
場合の数 12
確率 16
整数 14
数列 18
三角比・図形 15
ベクトル 15
座標 13
2次曲線
複素数平面 12
極限 12
微分法とその応用 15
積分法 16
積分法とその応用 17
総合演習 26
合計 226

なんと200問オーバー! 

難問が200問なんて、どのくらい時間がかかるか恐怖でしかありません。 

 

あとで書きますが、『新数学演習』には問題ごとにかけていい時間が載っています。 

平均で30分〜40分の問題が多く、中には無制限なんて問題も(笑)

 

「たった200問なら終わるか、!!」と考えて軽率に取り組む人はご注意を! 

 

 

『大学への数学 新数学演習』の特徴

『新数学演習』にはいくつか大きな特徴があります。 

せっかくなのでその特徴を紹介していこうと思います。 

 

1.レベル分けがされている

 『新数学演習』で問題ごとに、レベル分けがされています。 

 

大学への数学は全シリーズで、下の基準を用いて問題のレベルが表記されています。 

これってめちゃくちゃ便利! 

最初は簡単な問題を全部解いて、力がついたらレベルが高めの問題に取り組んでいくっていうのがオススメです。 

 

そのレベル分けはこちら 

  • A‥基本(1〜 
  • B‥標準(6〜7) 
  • C‥発展(8〜9) 
  • D‥難問(10) 

※水準以上の大学で出題される問題を易しい順に、1〜10としている。 

 

『新数学演習』では1番多いのがC問題! 

C問題って難関大学でもほとんどの受験生が解けないんですよね。 

 

合否が分かれるのって基本的にB問題。 

C問題は上位層もしくは数学が得意な人が解ける問題なんで、ただ合格することを考えたら基本的に解ける必要はないです。 

 

2.解説がシンプル

『大学への数学』って解答がシンプルなことで有名です。 

その中でも『新数学演習』は群を抜いています(笑) 

 

まさにシンプル・オブ・シンプル! 

 

ほんとに必要最低限だけを残して、不要なものを削りに削った綺麗な解答が掲載されています。 

 

やっぱり最初は解説が詳しい方を好むのは当然! 

解説が詳しい方が勉強はしやすいですから。 

でも、ゆくゆくは「シンプルな方が好き」と言えるようになって欲しい! 

数学ができるようになった証拠ですから。

 

「ただ、演習量を増やしたい!」 

あなたの数学のレベルがかなり高くなり、「それをさらに伸ばしたい! 」

こんな状況にあったとします。 

 

解説がシンプルな方が、かかる時間が短くなりませんか? 

解く→解答を読む→次の問題を解く 

のサイクルを早く回すことができます。 

シンプル解答で勉強スピード爆上げ
シンプル解答で作業効率爆上げ

     

余計なことの書いていない美しい解答にはこんなメリットがあります。 

 

 

3.典型問題が少ない

『新数学演習』が他の問題集と一線を画している理由の1つがコレ! 

 

『新数学演習』には典型問題は全く載っていません。 

入試によく出る問題が網羅されている問題集とは全く正反対にあるようなもの。 

 

数学の思考力を徹底的に鍛える! 

初見問題にどのように取り組んでいくか、その思考プロセスを鬼のように鍛えていく。 

これが『新数学演習』に取り組む意義です。 

 

講師のコメント

あまり意識している受験生が少ないですが、思考力を鍛えるのは大事。 

高校1年生の時から、どれだけ考える力を養うかで高校3年生になって成績がどこまで伸びるかが決まってきます。 

 

ちなみに思考力は幼少教育からの影響もありますが、これは完全に親ガチャ!(笑) 

でも今からは変えられます! 

 

4.目安の時間が書いてある

これも『大学への数学』に特徴的なものですが、問題ごとに目安の時間が書いてあります。 

つまり、「今解いている問題はどのくらいの時間をかけていいか」ということが分かるわけです。 

 

普通ならこれはかなり役に立つのですが、、、 

正直な話をすると、『新数学演習』に関して言いますとそこまで役に立たないかもしれません。 

 

その理由は、

  • 問題の難易度がかなり高い 
  • 受験生のレベルが高い 

この2つでしょう。 

    

問題が難しすぎて目安の時間もあてにならない
問題が難しすぎて目安の時間もあてにならない...

 

問題の難易度が高すぎて、考えても考えても全く解けないなんてことはザラにあります。 

さらに『新数学演習』に取り組む生徒はすでにレベルがかなり高い! 

なので自分の中で目安の時間を持っていることも多いです。 

 

次の項目ではいよいよ『新数学演習』のオススメ度を発表していきます。 

心して聞いてください。 

 

 

『大学への数学 新数学演習』のおすすめ度

そんな、『新数学演習』のオススメ度ですが、 

、、、、、、、、、、、、、 

 

めちゃくちゃ悩みました。 

でも『新数学演習』は刺さる受験生が少なすぎるんですよね。 

 

偏差値80ある生徒が取り組めば、数学の力はもう素晴らしいものになるでしょう。 

でも、偏差値が60の生徒にはオススメできません(泣) 

 

偏差値80って、上位0.3%。 

つまり1万人の受験生がいたとしたらたった30人。 

 

一方偏差値60って、上位30%。 

つまり1万人の受験生では、3千人。 

『新数学演習』をおすすめできるのはたった0.3%の受験生のみ!
受験生の97.7%に『新数学演習』はまだ早い!

    

やっぱり問題集のオススメ度は、万人にオススメできるかどうかで判断しないといけないのが難しい。 

もちろん30人の人には です!!! 

 

『大学への数学 新数学演習』のおすすめ度分析

『新数学演習』を細かく分析していきます。 

 

難易度
汎用性
解説の詳しさ
レイアウト
使いやすさ
合計

 

やっぱり問題の難易度が高すぎて、そのレベルの受験生がほとんどいない。 

これが大きな原因です。 

 

 

『大学への数学 新数学演習』を始める時期 

では、いつから『新数学演習』を始めるかについてお話ししていきましょう。 

今回は一味違いますよ(笑) 

 

『大学への数学 新数学演習』をするべき人

まず、『新数学演習』をするべき人ですが、、、 

答えは、 

 

全ての科目に余裕がある人!!!

   

『新数学演習』を使えるのは全教科やることがなくなってから
『新数学演習』ができるのは全科目完璧な猛者だけ

   

数学だけはなく、全ての科目ですよ。 

数学に余裕があるのは当然です。 

だって、数学に余裕がなかったら『新数学演習』なんて始めても解けませんから。 

 

それに加えて他の科目に余裕がある場合に初めてください。 

「数学は偏差値75あるけど、英語は50なんですよね。」なんて人は絶対に英語の勉強をした方がいいです。 

『新数学演習』なんてしている場合ではありません。 

  

講師のコメント

大学受験は総合力です。 

1つの科目を極めるより、全科目でそこそこ取れるようになった方が合格確率は高まります。 

しかも、数学で偏差値70→80に上げるのと英語を50→60に上げるのは、絶対に英語の方が簡単。 

 

『新数学演習』は志望校に合格する学力が十分について、かなり余裕がある場合に取り組んでいきましょう。 

 

『大学への数学 新数学演習』の前にすること

『新数学演習』に取り組む前にすることなんて山のようにあります。 

というか『新数学演習』に取り組む段階で、志望校に合格する学力はついているわけですから当然ですが、、、 

 

さて、『新数学演習』に取り組んで欲しいことですが 

  • 数学の教科書 
  • 『チャート式』などの基礎系 
  • 『1対1対応の演習』などの入試基礎系 
  • 『プラチカ』などの演習書 
  • +α 

 

簡単に書きましたが、かなり多いです。 

でもこのくらいは演習を積んでおかないと話になりません。 

 

なのでどうしても『新数学演習』に取り組みたい人はかなりの演習量が必要になってきます。 

 

『大学への数学 新数学演習』を始める時期

『新数学演習』を始める時期ですが、 

 

余裕が出てきてからのんびりと!!! 

 

これが最適解です。 

なんなら大学受験までは取り組まなくていいが答えかもしれません(笑) 

 

何回も書きますが、大事なことは全科目のバランスです。 

1科目で取れる点数には限界があります。 

 

Ex 九州大学医学部の場合 

1150点満点で、数学が占めるのは350点! 

残りの800点は数学以外の科目です。 

 

絶対に他の科目に時間を回した方がいい。 

 

 

『大学への数学 新数学演習』の使い方

では、『新数学演習』の使い方を説明、、、 

と言いたいところですが、このレベルの人たちに今更説明なんて必要ないですよね。 

 

『新数学演習』に取り組むレベルに到達している人は自分の勉強法に関しては確立していると思います。 

今まで通り取り組んでいってもらえればいいでしょう。 

 

 

『大学への数学 新数学演習』の次にすること 

過去問!!! 

    

『新数学演習』の次は迷わず過去問
『新数学演習』の次は迷わず過去問

 

もう数学に関しては過去問をすれば十分です。 

過去問さえもする必要もない気もしますが、油断は大敵! 

しっかり最後まで全力を尽くしましょう。 

 

 

『大学への数学 新数学演習』のよくある質問 

よくある質問①

最近の『新数学演習』って簡単になりましたか? 

やや簡単になりました。 

 

私が受験生だった頃の『新数学演習』は昭和の難問が収録されていました。 

最近の『新数学演習』は平成後期の問題が多く掲載されています。 

D問題の割合もやや少なくなり、昔の版よりかは手を出しやすくなったかもしれません。 

 

よくある質問②

『ハイレベル理系数学』と『新数学演習』はどちらが難しいですか?

ほとんど変わらない。 

 

『ハイレベル理系数学』も難しい問題がメインで構成されています。 

2つの問題のレベルにそこまで大差はありません。 

私は高校3年生の夏休み以降は、『ハイレベル理系数学』をメインで取り組んでいました。 

 

よくある質問③

『新数学演習』が難しすぎます。やや簡単めの問題集は何がありますか?

プラチカがいいかもしれません。 

 

ⅠAⅡBを鍛えたい人は 『文系数学の良問プラチカ』

Ⅲを鍛えたい人は 『理系数学の良問プラチカⅢ』 をオススメします。 

 

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『大学への数学 新数学演習』のまとめ

さて、長い時間にわたる『新数学演習』の紹介が終わりました。 

取り組むのもよし、やめるのもよし。 

ただここの決断はあなたの将来にとってとても大事なことになるでしょう。 

 

後悔のないご決断を!! 

 

この決断が人生を決める!
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中原 遼太郎

九州大学医学部へ現役合格・卒業。九州大学に特化した指導をする大学受験塾『竜文会』の代表。オンライン・教室にて九州中の九大を目指す高校生の勉強をサポート!

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